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石巻テラス

㈱フージャースコーポレーション

企画・開発部門

東日本大震災による多大な被害を受けた石巻市における復興と中心市街地の活性化を目的とした「市街地再開発第1号」プロジェクト。万が一の津波に備えた計画とし、地上 6m の位置に人工地盤を設け、上層に住戸エリア、下層に店舗と駐車場を配置した。外観もガラスとコンクリートでリズム感を出しシンプルな中にも洗練さを感じる仕上げとなっている。中心市街地に賑わいを取り戻す一歩として地元の期待は大きく、このプロジェクトの果たした社会的意義も高く評価された。

事業コンセプト

本事業は、復興と中心市街地の活性化を目的とした地方都市の市街地再開発事業です。復興が目的であったこともあり、スピードが求められる事業でした。平成24年11 月の都市計画決定から平成28 年1月の工事完了まで約3年という短期間での事業となり、石巻市の市街地再開発第1号プロジェクトとなりました。
本事業の背景には、平成23 年12 月に策定した『石巻市震災復興基本計画』があります。基本計画では、「災害に強いまちづくり」、「衰退が進む中心市街地の賑わいの創出を目指すこと」が掲げられています。石巻市震災復興基本計画に基づき、地権者と専門家を交えた勉強会がスタートし、既存拠点の充実と新たな魅力をもった集客拠点を整備し、拠点間を往来する回遊路の整備等による交流人口の増加、住宅の提供等によるまちなか居住の促進が検討されました。そのため、本事業では「災害に強い施設であること」と「中心市街地の賑わい創出を目指した施設計画」をコンセプトとしております。

商品企画

東日本大震災後の建物として、万が一の災害に備えた安心・安全な暮らしを目指し、地上約6m の位置に厚さ約50cm の人工地盤を設け、人工地盤より上層の3~6階に住戸エリアを設定し、下層に8つの店舗と設置率100%以上の駐車場を計画し、万が一の災害時に居住者の命や財産を守る計画としております。
デザイン計画は、石巻らしさの創出を根底としています。街の中心となる通りに対して建物がそびえ立ち外部廊下側に中庭を設けた発想は、元来、通りに対して建物を構え、建物の奥にコミュニティ空間のあった街道沿いの街並みを再現しています。人工地盤上の3階に集会室を設け、ウッドデッキと植栽で囲まれた集いの場を計画しました。一部住戸においても、母屋と離れを中庭でつなぐ石巻の昔の町屋を再現した、中庭付の間取りを採用しました。
また、石巻のシンボルとなるようにガラスとコンクリートのリズム感のある外観と、住宅の窓から溢れ出す光が街を明るくして、名も体も「石巻を照らす=石巻テラス」存在となることを追及しました。

事業成果

分譲マンションの事例が少ないエリアゆえ、地域の皆様と一体となる販売戦力(商店街まわり、市役所とのタイアップ、地域新聞でのPR)や、消費者の潜在的なニーズ(高齢化、核家族化etc)にアプローチする広告により、特別な理由のあった1件以外竣工前完売を果たすことができました。
特に躯体が人工地盤まで立ち上がって以降は、地域の皆様の期待も高まり、マンションへの憧れも日に日に大きくなり、石巻市再開発物件第一号として、街に希望を与えられました。
マンションの完成、入居が地域から歓迎されている声も多数届いており、本事業が地域社会にもたらした利益、インパクトは非常に大きなものであったと実感しております。

物件概要

事業主名 株式会社フージャースコーポレーション
現場住所 宮城県石巻市中央3-2-2ほか
企画設計 株式会社まちづくりカンパニー・シープネットワーク
株式会社ジェーエスディー
施工者名 大豊建設株式会社
工事竣工 平成27年12月25日

規模概要

敷地面積 Nウィング:1,967.91m²
Sウィング:2,057.29m²
延床面積 Nウィング:5,163.64m²
Sウィング:5,990.72m²
住戸面積 56.57~93.37m²
構造規模 PPC造(一部RC造)地上6階建
住戸総数 Nウィング:35戸
Sウィング:42戸

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