横浜駅から4駅の京急線「南太田」駅まで徒歩2分。市営地下鉄の「吉野町」駅までは徒歩6分。スーパーが隣接し、目の前には病院という駅前立地ならではの高い利便性の一方、徒歩2分の2.9haの広さを誇る都市公園、桜祭りでにぎわう大岡川などの自然にも恵まれている。計画地の南東側には6m道路を挟んで7階建てのマンション、北西側は7階相当の高さのスーパーの自走式駐車場が建つという立地条件である。一次取得のファミリー層を対象に、他のどこにもない驚きの要素を組み込み、「想像を超える満足」を事業コンセプトとした。LDの延長のバルコニー部分をサンルームとして、周辺建物との緩衝帯を兼ねたプラスαの空間とし付加価値とするとともに、専有面積の拡大により事業効率も改善した。

台形の敷地の突端にある角住戸の多角形の外壁ラインを活かし、空に向かって縦に伸びるデコラティブなファサードを基準に、「横濱クラシック」をデザインテーマに、新しい街並みに古き良き建築が多く残る横濱らしさを表現した外観デザインとした。前面に張り出したサンルームのハイサッシと、マリオンが織りなすランダムなデザインにより特徴のある面構成となった。エントランス脇の竹に囲まれた水盤は、空間に潤いをもたらす一方、結界としての意味も込められている。また、夜になると水盤の水面の反射光のゆらぎがエントランスの天井に映る仕掛けとした。共用部については人・自転車・車・バイクの動線を分けた4WAYアプローチとしたほか、ファミリー層を意識して2段式駐輪機は使わずラック式で各戸2台分を確保した。1階住戸とエントランスのプライバシー保護のための植栽は北東側の公園の緑と連続して見えるよう配置した。

立地、街の象徴的デザイン、多彩なプランが幅広い顧客層に支持され、299件の来場を集め8か月で完売。1年前に販売された、前建てのない公園が見える近隣物件では、総戸数31戸の販売期間が1年超だった。グロス帯においては周辺相場3,800万円に対し、本件は4,000万円~4,500万円の80㎡住戸が順調に進捗。立地条件に次いでサンルームが来場動機になり、広さを求める顧客層のニーズをとらえることができた。サンルームは子供やペットの遊び場や趣味の空間として認知された。購入層は20代後半~50代後半まで均等で、買換顧客が全体の2割弱、持家者にも支持を得られた。販売開始3か月で16件成約し、足場を解体し外観が見えた頃から本件への期待感が高まり一気に完売となった。