アート・ミーツ・アーキテクチャー・コンペティション(AAC)
(株)アーバネットコーポレーション
企画・開発部門
同社は、設立以来、居住者の満足度を高めるため、開発物件の全てにオリジナルの立体アートを設置しているが、発表の場が極めて少ない立体アートの制作者を支援するため、学生限定の立体アートコンペティション「AAC」を立ち上げ、自社開発マンションのエントランスホールを作品発表の場として提供している。若手アーティストの発掘・支援・育成を続けている点、それによって同社マンションエントランスが独特でインパクトのある空間となっている点が高く評価された。
画像ギャラリー
事業コンセプト
当社は、設立以来、居住者の満足度を高めるため、全ての開発物件のエントランスホールにオリジナルの立体アートを設置し、文明(効率性の追求による機能的充足感)と文化(芸術作品による感性的満足感)の融合を追求してきました。そのような活動をする中で、美術大学の教授から「立体アートを学ぶために、毎年数百人が大学を受験し、10数名が入学しても、卒業後も作品を作り続ける学生は1人いるかどうか」というお話を伺う機会がありました。その背景には、日本においては、立体アートは制作費や制作場所等の問題に加えて、平面アートに比べて発表の場が極めて少ないことが挙げられます。若いアーティストは制作活動を断念するか、または発表の場を求めて海外に出ていくと言うのです。当社ではこうした日本における立体アート制作者を少しでも支援するため、マンションという居住空間に展示スぺースがあることを制作者にも、建設関連企業にも認識してもらうため、年1回自社開発物件のエントランスホールを作品発表の場とした、学生限定立体アートコンぺティション「AAC」を 2001 年にスタートし、 若手アーティストの発掘・支援・育成を行っています。
商品企画
AACの大きな特徴は、学生限定であることです。学生だけを対象としたこのようなコンぺティションはほかにありません。また、単なる立体アート単体のコンぺティションではなく、設置される空間とのマッチングも重要な審査対象となります。これは、マンション居住者が日々の鑑賞者となることを意識しているからです。このコンぺティションでは、最優秀賞作品はそのエントランスに恒久的に展示されることも重要なファクターです。審査員には美術界を牽引する方々を迎え、スケッチと過去の制作物の写真による一次審査を行います。ここで優秀賞に選ばれた3作品は、当社が制作・材料費、運搬費を支給し、最終審査に向けて実制作してもらいます。最終審査では展示するマンションのエントランスに実際に作品を1点ずつ仮設置し、制作者自身によるプレゼンテーションを行い、審査員の質疑応答後の審議の上、 最優秀賞が決定され、賞金100万円が贈られ、優秀賞者2名には20万円が贈られます。
事業成果
年1度開催している当コンぺティションを始めて昨年で13回を数えています。少なくとも13棟のマンションに学生(当時)の制作作品が展示されております。学校サイドからは当コンぺティションへの出展を学生に勧めてくださる教授が増加しております。一方、学生からはパブリックな展示を前提とした作品作りは学校でのプログラムにはないことから、当コンぺティションは貴重な体験になるとのコメントをもらっており、コンぺティションでの受賞が自信となり卒業後も活動を続けているという報告も受けています。また、マンションのオーナーからは「物件価値が向上する」と喜ばれており、当社が別途実施するマンション居住者へのアンケート調査でも、立体アートのあるエントランスがインパクトがあり、入居のきっかけのひとつになったという結果や入居者の自慢の一つになっているという結果が出ています。当コンぺティションは美術界においてもユニークな存在であり、意義があるとの評価もいただいております。
物件概要
事業主名 |
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現場住所 |
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企画設計 |
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施工者名 |
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規模概要
展示スペース |
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台座サイズ | 自由 |
照明 |
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壁床素材 |
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